昭和46年生まれの兄です。今回は私の娘であるスイミングジュニアオリンピック出場選手の経験に基づき、子供のスイミング上達法についてご紹介します。
※お時間がない方は、 一番下の【この記事のまとめ】をご覧ください!少しでもお役に立てると思います。良かったら、主な経歴も見てください。
【今回のキーポイント】
コーチや親から繰り返し注意されるのは理由がある。それは、コーチや親が言っていることの本質が子供に伝わっていないから。
以下私の娘のコメントです。子供の視点から入っていきますと思います。
1 小学校の頃のトレーニング内容
(1)コーチからの指導内容
指導内容ははっきりと覚えていませんが、腕の揚げ方、姿勢の保ち方などの基本的なことだったと思います。同じことを何回も注意されていた記憶があります(>人<;)私は注意を受けても適当に流してしまったり、次の日には忘れていたりしていました。
ですが後になって分かることですが、注意されたことを徹底的に直す努力をしなければ、それが癖になってしまい直らなくなります!(今の私がこれで苦労しています)自分が泳いでいる姿は自分では分からないので、コーチの言っていることは絶対に直す努力をしましょう!
私は先ほども言った通り、注意されても忘れてしまうことがあるので毎日練習メニューをノートにとって注意された内容もしっかりと書いておいて忘れないようにしていました。しかしこの当時の私はなぜ練習日誌を書くのだろう?と思っていましたが書き留めておくのは本当に大事です!今になってわかりましたが最上の上達法です。
⑵自分が実践した結果役に立つと思ったこと
私が実践した結果役に立つと思ったことは、練習日誌を書くことです。練習、合宿の時には必ず書いていました。練習日誌とは、その日のメニュー、タイム、そして感想を書くものです。練習日誌に書き留めておくことで、後で見返すことができます。
もし違う日に同じメニューをやったとして、タイムが上がっていたら成長したことがわかるし、逆に下がっていたらなぜ遅くなってしまったのかと考えることができます。なので、その日練習で出したタイムは絶対に書いておくことをお勧めします!
また感想を書いておくこともとても重要です!(今日は〇〇ができなかったので明日は直せるようにしたい。今日は昨日直せなかった〇〇が直せた!)など、このように書き留めておくことで日々の成長がわかります!ぜひ試してみてください!
⑶自分なりのトレーニング
私は毎日、朝の6時頃に起きてランニングをしていました。私は1人で何かを続けたりするのが苦手だったので母に手伝ってもらい、母が自転車に乗り私が後に続き走っていました。今もそうですが、私は昔から辛いことが大嫌いだったので走ることが辛くて毎日嫌々ながらやっていたのを覚えています(笑)
ですが母が厳しかったため、叱咤激励の日々でしたがなんとか続けることができました!その成果があったのか、スタミナは格段についたと感じています!しかしトレーニングはこれで終わりではありません!!
走り終わった後家に帰ったら次はゴムを引っ張っります。私はキック力が本当に強かったのですが、腕の力が全然なかったので腕力向上を重点的にやっていました。小さいながらとても頑張っていたと思います。(笑) やっぱり自分なりのトレーニングをするかしないかは、大切な上達法かなと思います。
2 自分が本当に苦労したこと苦手だったこと
⑴ ご飯をたくさん食べることができなかった
昔の私が一番苦労したと言っても過言ではないくらい苦労したのは、本当にご飯を食べることができませんでした。スポーツ選手にとって最大のパフォーマンスを発揮するためには「心技体」の三つがバランスよく揃わなければいけません。ですがその中でも子供時代は体作りが本当に重要です。
親にもコーチにも食べろと怒られ、試合では毎回お弁当を残し、合宿では毎回最後まで残されて食べていました。今となってはスポーツ選手にとってエネルギーはとても重要なのでたくさん摂らなければならないことは分かっていますが当時の私はご飯の重要性をあまりわかっていなかったと思います。
この当時の私は50メートル種目が得意で、長距離はまったくと言っていいほど泳げませんでした。ご飯を全然食べれなかったので体も同学年の子供より一回り以上小さく細くてガリガリだったので長距離を泳げるほどのスタミナがなかったのだと思います。お菓子はばくばくと食べていたのにご飯は本当に嫌いでした(笑)今となってはありえません。
⑵ とても緊張質だった
私は水泳に限らずどんな小さなことでもすぐ緊張してしまい心臓がばくばくしてしまいます。特に水泳の試合の時などプレッシャーがかかると尚更緊張してしまいます。小学生の頃はよく大会で200メートル個人メドレー出ていました。
私は50メートルしか全力で泳げるスタミナしかなかったので、200メートルがとても長い距離に感じてしまい、まずは距離に対して緊張してしまいました。また「ベストがでなかったらどうしよう。お母さんに怒られてしまうかも。」というようにいつもネガティブ思考になってしまいそれがまたプレッシャーとなり緊張してしまいます。
レース前になると緊張のあまり気持ち悪くなってしまうことも多かったです。私は緊張してしまうと体が震えてしまったり、体がカチカチに固まって泳ぎのフォームが変わってしまったり、力んでしまったりしていいパフォーマンスができないことがよくありました。それがとても悩みでした。
3 苦手をどのように克服していったか
⑴ まずは出されたものを残さず食べきる
先ほどもにもあったように私は本当にご飯を食べることができませんでした。家でも合宿でもお弁当でも毎回ご飯を残していました。そこでまずは出されたものを全部食べ切ろう。食べるのもとても遅かったので何時間もかかっていましたがそれでも出された量を全部残さず食べきることを決めました。
当時の私にとって家や合宿のご飯は多かったですが、それを食べきれば大きくなれる。そう思ってがんばりました。また、家では時間を決めてそれまでに食べきる練習もしていました。その結果、段々と少しずつ食べられるようになっていき、合宿でも時間内に出されたご飯を食べられることが多くなっていきました!みなさんには余りなかった悩みだと思います。でも食べれない子は本当に苦しんだと思います。
⑵自信をつける
私は極度の緊張質で、すぐに不安を抱えてしまうのですが、どうすれば治るのかと考えてみた結果、「自信をつける」ことだと思いました。
不安になってしまう理由を考えたところ、日頃の練習で納得のいくタイムや泳ぎができていないからだと思いました。練習でベストがでなければ絶対に試合では自己ベストが出るはずがありません。
ですが練習でベストを出せたら絶対次の試合でベストが出る!と自信がつくと思います。ですから毎日の練習を全力でやり、ベストを出し、何の不安もなく試合に望めば緊張がなくなります。(これはこれで難しいのですが、練習しか自信を得る方法がありません!)
4 今回お伝えしたいこと(まとめ)
以上娘と話をして、私自身本当反省でした。コーチや親から繰り返し注意しても治らないのは、子供に対してきちんとなぜそうしなければならないのかという理由が伝わっていなかった。ということが改めて分かりました。
子供は、コーチや親から「やれ」と言われたことについて、その行動のみを理解します。その「やれ」と言われた結果、後でどのような「効果とか恩恵」があるかを自分で想像することができません。
ですから、子供に何かをやらせたいのならば、「実際に行動してほしいことをやれと言う」(勉強をやれ、毎日走り込みをやれなど)ことに加えて、「やった結果どんなに良い効果が得られるのか」も併せてきちんと想像できるように伝えることが大切です。これこそスポーツに限らず、正しい上達法なんだろうなと感じた次第です。
そうすれば、子供は辛いことをする代わりに得られる結果がきちんと想像できれば、自ら乗り越えてくれるのではないでしょうか。
5 おまけ
余談ですが、娘と話をして、もしも子供の頃こんなふうに話をしたらどうだったと聞きました。
「ご飯を食べるのが本当に嫌なんだね。ご飯をたくさん食べると体が大きくなってタイムがどんどん早くなるんだよ。そうだ!タイムが早くなる方法として、①家の周りを毎日10周走って、スタミナをつけてタイムを早くする方法と、②毎日ご飯をたくさん食べて、体が大きくなり、手のひらや足のサイズが大きくなってタイムを早くする方法、どっちをやってみる?」
娘は、そう言ってくれたら、たぶんもっとご飯食べたかも!だそうです。
子供なりに辛いことでも、そんなに良い結果が得られるならやろうといかに理解させるか。これが一つの答えだと思います。参考になりましたら幸いです。
【参考】主な経歴(ジュニアオリンピック出場)
① 小学校4年生 フリーリレー
② 小学校5年生 バタフライ(50m)、背泳ぎ(50m)、クロール(50m)、フリーリレー、メドレーリレー
③ 小学校6年生 ※小学5年生と同じ種目に出場
④ 中学校1年生 50mバタフライ
⑤ 高校2年生 50mバタフライ
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