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ポンコツヤローの異世界放浪 LV21

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②ポンコツヤローの異世界放浪
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LV21:新たな任務!オークの村を潰せ!

 (コンコンコン)「入れ!」ギルドマスターが返事をすると「失礼します!」一応元気のいい声を出して部屋に入るポンコツヤロー達でした。「お~、お前達か待っていたぞ!すっかり元気になったようじゃないか!」満面の笑みを浮かべてギルドマスターが迎えます。

 「ありがとうございます。お陰様で・・・」と最後まで言う前に、まるで遮るようにギルドマスターから言葉が飛び出しました。「よーし次のミッション伝えるからな。よく聞けよ!お前達にリベンジのチャンスをやる。オークの村を潰せ!以上だ!」 ポンコツヤロー達は、唖然とした顔をしたままその場に立ちすくんでいます。するとギルドマスターが「さあ行っていいぞ!がんばってくれ!」と言い放ち、そのまま執務に入ろうとしたところで、かろうじて我に返ったブーがギルドマスターに質問します。「ちょっと待ってください!それってあのオークを俺達だけで殺るんですか?」

 するとギルドマスターが「そうだ。まあ1,000匹くらいじゃないか?楽勝だろう。そうそう早く行って退治してきた方がいいぞ。オークはすぐに増えるからな。じゃ、頼んだぜ。」そういうと執務に入ろうとしたところで、更にカズキンが質問します。「場所はどこなんですか?俺達だけなんですか?リュウさんはついてくるんですか?」

 するとギルドマスターは面倒くさそうな顔をして言います。「お前らなー、ギルマスの俺がわざわざお前ら駆け出しのミッションを懇切丁寧に説明するわけないだろう。後はりるに聞け。じゃあ頼んだぞ。」少しムッとした表情でそう言い放ちました。ポンコツヤロー達は、ひとまずギルドマスターの執務室を出ることにしました。

 「あ!みなさんこんにちは!いよいよ次のミッションですね!がんばってください!」いつも通りの優しい笑みでポンコツヤロー達を迎えてくれました。そんな中ブーがりるに質問をします。「りるちゃん。次のミッションについて、ギルマスからりるちゃんに聞くように言われたんだけど・・・・。」

 するとりるは、「はい!承知しております!」と言うと、一人ひとりに資料を配り始めました。全員でその内容を見ると、次のとおり記載されていました。

 1 オークの集落のある場所その簡単な地図

 2 オークの想定戦力約1,000匹。なお好戦的であるため、オスもメスも非常に狂暴

 3 オーク撃滅の作戦(オークを集落からおびき寄せ一気に撃滅)

 「・・・・・これ・・・・やばくね?」ぼそっとヤナが呟きます。すると今度はカズキンが続きました。「これさ、むか~~し映画で見たよな。確かスリーハンドレッドだよな?」するとブーも「そうそう古代の実話でスパルタ軍が300人で4万人のペルシア軍と戦ったあれだよな。」

 「たった8人でオーク1,000匹と戦うのか?一人当たり125匹?おいおいホントに映画のスリーハンドレットと同じ状況じゃん!」乾いた笑い声を上げながら、タカが吐き捨てるように言いました。そんな絶望感漂う中、それを打ち消すようにりるが話し始めました。

 「みなさん大丈夫ですよ!作戦内容を補足説明しますね!」そのままりるは続けます。「オークの村のすぐそばの山間に、ちょうど大軍を迎え撃つのにうってつけの場所があるんですよ!ちょっと地図を見てください!」少し興奮気味にりるが話します。しかしポンコツヤロー達の心の中は全員同じでした。

 (マジでスリーハンドレットじゃないか!いくら狭い道で囲まれることがないからって、こっちはたったの8人。殺す気か!ほんとに。)

 【オーク殲滅作戦概要】

1 オーク集落のすぐそばの山間で待ち伏せ

2 アンザワ(シーフ)がオークの村で騒ぎを起こし、オークをおびき寄せる

3 アンザワが待ち伏せ場所までオークをおびき寄せたら、オークを範囲魔法で一気に殲滅

4 残ったオークを1匹ずつ各個に撃破

 と言うものです。確かに1,000匹いるとはいえ、範囲魔法で一気に敵戦力を削ぎ、その後オークと1対1であれば、マジックユーザーのミツやヤナでも勝てる相手ではあります。しかしながら計算上では一人当たり125匹を倒すわけですから、ここはいかに魔法で一気にまとめて殲滅できるかが勝負のカギを握るのは、間違いなさそうです。

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