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ポンコツヤローの異世界放浪 LV7

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②ポンコツヤローの異世界放浪
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LV7:ポンコツパーティの初勝利

 再びギルドに戻ったポンコツヤロー達。出迎えたギルド店員のりるがとても驚いています。「いったい何があったんですか?もしかしてまた熊に遭遇してしまったのですか??とにかく無事に戻っていただいて良かったです。」あまりにもボロボロになったポンコツヤロー達を見て思わずりるはそう言いました。

 りるは、少し涙目になりながらさらに続けます。「みなさんケガをなさっているじゃないですか。本当に大丈夫ですか?」今回のポンコツヤロー達は下を向きません。ヤナが張り切ってりるに報告します。「りるちゃん!ゴブリンたちは俺らが無事に退治したぜ!まあちょっと苦労したが、見事初勝利だ!」

 りるはほっとした表情を浮かべました。「おめでとうございます。初任務達成ですね。ですがまずはケガの治療からですね。」とにかくポンコツヤロー達を気遣うのでした。「では任務完了を確認させていただきます。」りるからそう言われると、ブーが証拠の品物を提出するのでした。

 この世界でのルールでは、証拠として倒したモンスターの一部を切り取って持ち帰り、提出することとなっています。その後成功報酬を受け取ることになりますが、後日ギルドの調査員が現地に派遣され、今回の依頼内容であれば、間違いなくゴブリンの退治が完了しているか確認することになります。

 もし報告が嘘であった場合は重大な罰則があり、報酬の返還はもちろんのこと、冒険者資格のはく奪、町からの追放とある意味この世界では死刑宣告に近い厳しいものとなっています。

 りるの確認作業が終了しました。「凄いですね!ゴブリンの退治数が42匹です。1匹につき銀貨1枚となります。また依頼が完了しましたので完了報酬が金貨1枚です。合計金貨5枚と銀貨2枚ですね。おめでとうございます!」

 「お~やった~~!成功報酬だ!!!」みんな口々に喜びを語ります。銀貨1枚あれば、一人1日分の食事が約束されたようなものです。疲れや痛みを一気に忘れてとにかく喜び合っています。さらにりるが付け加えます。

 「みなさんまだまだ報酬がありますよ。ゴブリンが近隣の人々から奪い取った品物があります。これはギルドがまとめて買い取らせていただきました。喜んでください。全部で金貨5枚分ですよ!」さらにメンバーが喜びます!もうさっきまで命のやり取りをしていたことさえ忘れてしまっているポンコツヤロー達でした。

 ギルド内にある酒場へ移動し、みんなで食事をとっています。「やったな~初勝利だな。」ヤナが言います。しかしミツが心配そうに「タカ・・大丈夫かい?」声をかけます。タカは「ああ。だいぶ落ち着いたよ。しかし、ゴブリンと言えども、生き物を殺すことにこんなにショックを受けるとは思わなかった。」

 そうタカが言うとタクボク、アンザワ、カズキン、シゲが口をそろえて同調します。「俺もだよ・・・」カズキンが続けます。「ゴブリンを後ろから刀で突き刺したんだ。その感触が刀から手に伝わってさ・・・しかも血が噴き出して自分にかかってさ・・・そこから感覚が例えられない。」

 アンザワは「俺はぶっちゃけ殺人をしたらこんな感じなのかって頭をよぎったんだ。そうしたら取り返しのつかないことをしてるんじゃないかって思ったとたん体が動かくなってさ・・・・」一同だんだん沈んできてしまいました。そんな様子を見ていた先輩冒険者が話しかけてきました。

 「お前ら初めて敵を殺したのか。なるほどな。ま、みんな通る道だがすぐに慣れるさ。と言いたいが、まあ心構えを教えてやろう。」そういうと先輩冒険者は続けます。「お前たちがゴブリン退治をしなかったらどうなっていたと思う?」そう質問されてポンコツヤロー達は口々に言います。

 「そうですね・・・近隣の村で、略奪とかの被害が続きますね。」そうカズキンが言うと先輩冒険者が「略奪ってもっと具体的に言ってみな。」そう言います。カズキンは「えっと、家畜が殺されたり、食べ物を取られたりですか?」そう付け加えます。すると先輩冒険者は「そうだな。それから?」さらに質問します。

 カズキンは少し投げやりな態度で「そんなもんじゃないっすか?」と言いました。すると先輩冒険者は「まだまだ甘いな~人間の被害はどう思う?」と質問してきました。すると今度はヤナが「家畜や食料を守ろうとすると当然戦いになって、人が死ぬかもしれませんね。」そう言います。

 すると先輩冒険者は「というよりも、ゴブリンだけでなく、オークも、オーガもその他多くのモンスターは、人間そのものを食うし、人間の女にいたっては食われたほうがましかもしれないな。あいつらに生きたまま捕まったらえらい悲惨な思いをして、あの化け物どもの子供を産まされるんだ。分かるか?どういうやつらを俺らは殺しているかをだ。」

 そう言うとカズキンの方をポンと叩きさらに続けます。「お前たちはな、近隣の村の人たちの命を救ったんだぞ。ゴブリンを42匹も殺したそうじゃないか。もしもそれだけのゴブリンが村を襲ったら、沢山の家畜や食料が奪われ、何人もの死者が出るんだぞ。お前ら良くやったよ。俺に一杯奢らせてくれ。」

 そう言うと、りるに人数分のビールを注文します。カズキンは「ありがとうございます。今回初めてだったので。本当に夢中でした。」とらしくないまじめなことを思わず言ってしまいました。ツボにはまったブーが思わず笑っているところをカズキンはしっかりと見ていたのでした。

 一夜明けてポンコツヤロー達は、改めて自分たちが冒険者として頑張っていくことを決意します。自分たちがモンスターを殺すことにより、人々を命を助けることになるという先輩冒険者の言葉をしっかりと心に刻み付けました。そして全員心の中で叫びます。(二度とビビらねえ。)

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