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ポンコツヤローの異世界放浪 LV5

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②ポンコツヤローの異世界放浪
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LV5:ポンコツパーティの大反省会

命からがら逃げてきたポンコツパーティのメンバーたち。ようやくギルドに到着しました。出迎えたギルド店員のりるがとても驚いています。「いったい何があったんですか?もしかしてゴブリンの中にオーガのような強いモンスターがいましたか?とにかく無事に戻っていただいて良かったです。」

 ギルド定員のりるは、少し涙目になりながらさらに続けます。「みなさんケガをなさっているじゃないですか。本当に何があったのですか?」しかしポンコツパーティのメンバーは下を向いて何も言うことができません。全員思っていることは一緒です。最弱のゴブリンに散々な目にあわされたとは決して言えないと。

 するとシゲがギルド店員のりるに、「いや~ゴブリンのやつらに・・・」と話しかけた瞬間!周りのメンバーからボコボコに殴られます。「いでぇぇ~!何するんだよ!」するとカズキンが「いやいやいや~りるちゃん実は行きがけに森で何匹もの熊に遭遇してしまってね。いや~撃退するのがやっとだったんだ~」と言います。

 さらにヤナが「そうそう。熊は強いよな!はははは・・・」と乾いた笑いをします。それを信じ込んだギルド定員のりるが本気で驚きます。「え~~何匹もの熊に遭遇したんですか?よく生きて帰ってこれましたね?」と真顔で言うとポンコツパーティのメンバーは一瞬動きが止まり、答えに困っているとさらにギルド店員のりるが続けます。

 「あれ?ゴブリン退治と言うと・・・あっちの方は熊は生息していなかったような??」そう言うと慌ててブーが「りるちゃん!俺ら疲れてるからさー!今日はもう寝るよ!な?みんな寝たいよな?」そう言うとみんなで「ああ!もう寝たいね、疲れたよ!」とまさに口裏を合わせたところにシゲがまたしても余計なことを言います。

 「別に疲れてね~腹減ったから飯食おうぜ。ちくしょーケツが痛え。ゴブリンの・・・」と話した瞬間周りのメンバーからボコボコに殴られます。「いでぇぇ~!何するんだよ!」するとカズキンが「いや~俺らマジで疲れて眠いから!!飯もいらないよ。じゃ寝るわ!」と言って、全員でシゲを引きずって部屋に戻ります。

 シゲは引きずられながら怒り心頭です。「なんで飯食えねぇんだよ。腹減ってるだろ~みんなだって!」とシゲが文句を言います。するとブーがシゲを諭すように言います。「シゲ。俺たちは熊に襲われて何とか撃退して戻ってきたんだ。分かったな。」するとシゲが「ゴブリンにやられたんだろう?」と言うとブーが呆れたように言います。

 「お前はやっぱりわかっていないな。いいか、最弱のゴブリンになんてやられたなんて、恥ずかしすぎて言えないだろう。そんなこともわかんないのか?」と半分怒鳴りながらシゲに言います。ようやくシゲは理解しました。「あっ・・・そっか。でも腹減ってるから飯食いに行こうよ。」とやはり空気が読めないシゲでした。

 翌朝、メンバーのみんなは珍しく朝早く起きていました。と言うよりも、ほとんど眠っていないというのが正解です。ただ一人を除いては・・・。朝日が昇ってきたところで、「みんな起きてるか」ブーが言います。「ああ」シゲを除いて全員が返事をします。そしてカズキンが「悔しすぎて眠れねーよ」

そう言うと「俺もだよ」とシゲを除いて全員が言います。「このままでは終われねー」ヤナが言うと全員大きく頷きます。もちろんシゲを除いて。珍しく寡黙なタクボクがしゃべり始めました。いよいよポンコツパーティの大反省会の始まりです。タクボクが続けます。

「今回の失敗の原因をきちんと反省しようぜ。あまりにも情けなさすぎる。」みんな無言で頷き、タクボクを見つめます。「俺が思に、まずゴブリンを良く知らないくせに侮りすぎたと思う。あと、アンザワとカズキンを責めるつもりはないが、偵察の失敗もある。」

するとカズキンがムっとした顔つきになりますがタクボクは続けます。「失敗は誰にでもある。問題は偵察に失敗したときにどう動くのかという作戦がなかったこと。そして何よりいけないのは、ブーの制止も聞かずに、勢いに任せて全員突撃したことだ。」

全員返す言葉がありません。さらにタクボクが続けます。「今回のことで良く分かった。みんな未熟すぎるんだ。ヤナとミツの魔法はいったい誰にあたった?シゲお前の攻撃はゴブリンに当たったか?もちろん俺だって一匹もゴブリンに攻撃を当てることはできなかった。人のことは言えない一人だよ。」

全員無言になってしまいました。そしてミツが「僕ももっと練習して、命中精度を上げるよ。カズキン誤爆ゴメンよ。命にかかわるところだった。本当に申し訳ないと思っている。」半分泣きそうな顔をしてカズキンに謝ります。

そしてヤナも「アンザワすまなかった。ゴブリンと一緒にお前まで巻き込んでしまった。いつものお前なら逃げ切れたはずなのに。すまなかった。」ヤナも深々と頭を下げます。すると重たい空気を払しょくするようにブーも頭を下げて言います。「二人とも反省しているんだ。カズキン、アンザワ、許してくれ。」

 「偵察失敗しなければこんなことにならなかった。俺こそ申し訳ない。」カズキンが頭を下げて、アンザワも同じように頭を下げます。そしてタカが「みんな誰一人責めることはできない。そしてみんな一心同体だよ。俺ら全員で生き抜いていくんだから。とにかく修行して強くなるしかない。それからだよな?みんな!」

 そういうと全員力強く「オウ!」と返事をしました。そして全員師匠を見つけて修行することを決意したのでした。

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